ノシクミ株式会社
製品・サービス
LINE WORKS OCR
お話を伺った方
代表取締役 鳥養純一様 データクラフトチーム
福角祐里子様

データ入力業務をLINE WORKS OCRに置き換え!BPO事業「発注書データ化サービス」に導入し、多様なフォーマット/手書きが混在する発注書を正しくデータ化し、人件費を削減

本事例のポイント

-課題:

・多様なフォーマットの発注書を高い精度でデジタル化できるAI-OCRの導入
・人力による入力作業のため、繁忙期やリモートワークでも安定した人員の稼働が難しい
・膨大な量のデータ入力にかかる時間と人件費
-期待:

・フォーマットが異なる発注書を正確に読み取り、正確にデータ化したい
・書類のデータ入力をAI-OCRに置き換え、人の代用としたい
・膨大なPDFやFAXで届く書類のデータ化を安価に抑えたい
・書類の中にある情報を全てデータ化し、基幹システムに蓄積したい
-成果:

・走り書きした手書き文字も読み取れる高い認識精度
・繁忙期やリモートワークに関わらず、安定した稼働率
・1人分のデータ入力作業をLINE WORKS OCRに置き換え、業務効率化
・アウトプットのスピード向上

 

 

ノシクミ株式会社とは?

データ入力や画像処理、各種調査業務を中心としたBPO事業を展開。また、bpostudioと呼ばれるデータ入力システムの企画開発保守および、OEM提供なども行っている。人とAIが協力して働く仕組みづくりをするべく、AIに置き換えが可能な事務的な作業を効率化。人にしかできない仕事に注力できる環境づくりを、実現している。会社名である「ノシクミ」は、「ITの力で物事の仕組みを作る」という想いから、名付けられている。

 

1人分のデータ入力をLINE WORKS OCRに置き換え、人員体制を変えずに2倍の仕事量が受注できるように!

鳥養さん :

ノシクミのミッションは、「人とテクノロジーが協働して効果を最大化する仕組みづくり」。データ処理や画像処理といった労働集約的な業務をデジタル技術によって効率化する、BPOサービスを提供しています。

今回LINE WORKS OCRを導入した事業は、「ノシクミの受注支援サービス」。PDFやFAXで届く発注書をお預かりし、データ化して管理しやすくする仕組みです。

 

「発注書のデータ化」とあえて強調している理由としては、発注書のフォーマットの多様さが関係しています。

請求書などの「お金をいただくための書類」は、フォーマットに則って丁寧に記載されているものが多いのですが、発注書は発注側の書き方を受け入れることが多いため、手書きで急いで書いたような発注書も、珍しくはありません。

 

例えば、学用品のメーカーさんでいうと、大型ショッピングモールから街の個人経営の学用品店まで、さまざまな取引先をお持ちです。企業規模が大きければ発注書もシステム化されていることが多いですが、個人店では手書き

の発注書をFAXで送られたりと、多種多様なんですね。

 

弊社は、そのような非定型のフォーマットであっても正確にデータ化していくことを、得意としています。

私どものクライアント様はメーカー業が多く、売上高は年商50億前後の企業様が多いです。

日々対応する発注書の数が膨大なため、それをデータ化するための人材確保も大変ですし、繁忙期の人員コントロールもしづらいのです。そういった面から、我々のBPOサービスを活用していただき、効率的にデータ化してもらっています。

 

福角さん :

我々がご依頼いただいていたのは、発注書、ポイントカード申込書、その他文書などの書類をデータ化しており、月間枚数は5万枚程度です。

FAXで届く発注書のサンプル:手書き文字も多く、フォーマットもバラバラ。 掠れている文字や傾いている文字も読み取りが可能。

 

福角さん :

AI-OCRを導入する以前は、これらのデータ入力をすべて200名程度の人手で行っていました。我々は日本の本社から在宅ワーカーやアルバイトさんに作業をお願いするほか、ミャンマーの子会社でも作業してもらっています。
手法としては、2人が同じデータを入力し、一致しているかを確認、一致していれば採用、という「2回入力突合」という方式を採用しています。

 

「2回入力突合」方式イメージ

福角さん :

今回LINE WORKS OCRを導入して大きく変わったことは、OCRを使って精度高く書類のデータを全てデータ化できるので、1人分の入力作業をLINE WORKS OCRに任せられるようになったことです。

これまで2人でデータ入力していた作業が、1人分になったので、人員体制を変えずに2倍の仕事量がこなせるようになりました。デジタルの技術と人の技術を融合させることで、コスト削減と処理スピードアップ、両方を実現できました。

 

 

AI-OCRの技術向上に触れ、複数のOCRを比較検討。認識精度の高さ、API連携で簡単に自社システムに組み込める、そして安価な費用がLINE WORKS OCR導入の決め手に!

鳥養さん :

そもそも、弊社がOCR技術を活用し始めたのは3年前。

行政関連の書類の整合性をチェックするという業務が、きっかけでした。FAXレベルの画質で調査を進めるという状況でしたが、誤りが許されない書類であったため、我々に求められた精度は100%。

人力だけでは難しいと、文章をチェックする目的で、OCRの技術を取り入れ始めました。

 

しかし、当時活用していたOCRの日本語読み取り精度は、64%程度。

漢字部分を中国語のように読み取られてしまったり、漢数字の「一(いち)」と長音記号「ー」の判別ができなかったり…結局人の目での確認作業は多く、業務負荷を減らせるような精度とは、とても言えませんでした。

 

そのため、LINE WORKS OCRに出会うまでは、AI-OCRというものは精度が悪く、人の代わりにはなり得ないのだろうなと思っていたんですよね。

 

その認識が覆ったきっかけが、とある展示会で最新のOCR技術に触れ、OCR技術は向上しているのだと実感したことです。もっと他にも精度の高いOCRがあるのかもしれないと、ネットで検索するようになり、やっと出会いました。

 

実は導入に際して5つのOCRを比較したのですが、LINE WORKS OCRを選ぶ決め手となったのは、高い認識精度とAPI連携が可能であったこと、費用が安価だったことです。

 

弊社は独自の業務管理システムを持っているので、自社システムとAPI連携できることは必須条件でした。自分たちのシステムに自由に組み込めることで、たとえば夜遅くにお客様からご依頼があっても、自動で読み取りを行い、南米在住のワーカーさんが確認処理をして、朝を待たずに納品するという環境を作り出すこともできています。また費用に関しては、初期費用がかからず、読み取り費用は書類1枚ごとにカウントされるので、導入コストを抑え、大量の書類でもランニングコストが抑えられます。

 

福角さん :

おかげさまで時間を問わずオンデマンドでの作業ができるようにな⁠ったので、在宅ワーカーも海外で作業する人からも好評です。「仕事が進めやすくなった」「効率的になった」という声をいただいています。

 

鳥養さん :

LINE WORKS OCRの導入にあたって、社内での反対意見はまったく無かったですね。スタッフの安定した稼働率確保と代替手段の構築は長い間課題でしたし、展示会で社員全員がOCRの技術を目の当たりにしたということも大きかったと思います。

OCR技術によって簡単に素早く文章を読み取れると知り、「この技術によって自分たちの仕事が楽になる」とイメージが持てたことは、大きかったと思います。

 

導入のための作業としても、もともと活用していたOCRからの置換作業だけだったので、2時間程度で開発・実装完了できました。APIの仕様書も、大変わかりやすか⁠ったです。

導入自体も簡単でしたし、その後の運用に関しても実働しながら、LINE WORKS OCRと人の手の役割を分担させていきました。試してみて、不都合があれば社内で相談して改善する。

そんな風に、ノシクミに合うLINE WORKS OCRとの付き合い方を見つけられる汎用性の高さは有り難かったです。

 

 

毎月5万枚の書類をLINE WORKS OCRが対応し、残業時間が1/4に!レスポンスも速く、定期的なアップデートに安心

福角さん :

BPO事業のデータ化サービスというと、データ化する書類を元にすべて人の手で入力することが一般的です。

そのため一定の作業期間は生じていましたが、我々は最短3分で発注書を正確にデータ化することを強みとしています。それを実現するのが、bpostudioと呼ばれる自社独自のデータ化システムです。

このシステムには、タスク管理や人力入力ツール、2回入力突合のシステムやチェックツールが入っており、またLINE WORKS OCRを含むAI-OCRを複数導入しています。

 

鳥養さん :

複数導入した理由としては、やはりAI-OCRによって認識する分野の得意不得意があり、どこのAI-OCRであってもすべての項目を100%の認識精度で読み取ることはできないため、「日本語・かつ定型の請求書はこのAI-OCR」、「手書きの請求書はこのAI-OCR」と手動で振り分けてから読み込むことで、認識率を高めていければと思っていました。

 

しかし、2021年10月のアップデートを機にCLOVA OCRの認識精度がグッと上がりました。

AI-OCRならではのメリットをとても感じましたね。アップデートが入ってからは、すべての発注書をまず、LINE WORKS OCRで全文スキャンするようになりました。

こういったアップデートは、これからも定期的にあるようなので安心です。

 

福角さん :

データ化されたものを項目ごとに人の目でチェックし、「このデータを採用」と選んでいけるので、入力・確認作業はかなり簡略化されたと実感しています。あくまで人とテクノロジーの協働が我々の目指すものなので、すべてをCLOVA OCRで完結させようとは思っていません。

デジタル技術によって効率的にデータ化したものを、人の目で確認して納品する。そうすることで、納品するもののクオリティを担保できると感じています。

 

さらには、FAXで送られてきた発注書は画質が良いものばかりではないので、その不安もあったのですが、他のOCRでは読み取れない文字をLINE WORKS OCRは読み取ってくれるんです。これには、流石に感動しました。
発注書情報を送信して1.6秒でデータ化されて戻ってくるレスポンスの速さも、素晴らしいです。

毎月処理する枚数が膨大なので、処理能力が高い部分も使い勝手が良いです。

 

鳥養さん :

このおかげで、2021年7月に導入して以来、現在は発注書の他、ポイントカードの申込書やそのほかの文章など、月5万枚の読み取りを円滑に回せるようになりました。

 

今だから話せることですが、導入前は、繁忙期に人手がまったく足らず、社員に作業量・時間ともに相当な負担をかけてしまった経緯がありました。

それが、精度を保ちながら1/4ほどの作業量まで減らせています。

必ず必要だった2人分の入力データのうち1人分をLINE WORKS OCRが担うようになり、さらには社員の残業時間も1/4まで減らしてくれるなど、導入したメリットは多大過ぎました。

 

 

LINE WORKS OCRと共に働き、浮いた時間は人にしかできない仕事に充てる

鳥養さん :

弊社はBPO事業を展開していますが、「労働力」で補うのではなく、「IT技術の利活用」を推進しています。

そのため、OCRを含めたAI技術やIT技術を導入する際は必ず社内で検証し、どの技術をどう使うことが「求める効率化」につながるかを細かく評価しています。

LINE WORKS OCRを弊社システムに組み込んだことで、作業効率化以外にもたくさんの力添えをしてくれた実感があります。事業としてコスト面は切っても切れない問題ですが、他のOCRと比べてもランニングコストが安いです。そして何より、LINE WORKS OCRによって生まれた価値は、「社員の時間」です。

 

私たちが理想とする社員の働き方は、一気通貫型。一般的な企業では営業は営業、作業する人は作業する人と役割が分けられますが、私たちは営業から作業まで一気通貫で担当してもらいます。

お客様にとっては「作業する人たちのリアルな意見」が一番価値があると考えています。

 

そのため、できれば弊社の社員達には目の前の作業に没頭しすぎることなく、クライアント様とも打ち合わせなどにも同席して、コミュニケーションをとってほしい。
LINE WORKS OCRを導入したことで膨大な作業時間が減り、浮いた時間に営業に同行してもらうといった動きも、少しずつ可能になってきました。

 

福角さん :

この効果を知ってしまうと、さらにできることが増えるのでは、と新しいアイディアを考えたりもしまして…。

請求書やアンケートの読み込みも出来そうですし、表が入っている書類が表形式のままデータ化できるようなので、活用してみたいなと考えております。

 

鳥養さん :

我々はIT技術とうまく付き合い、蓄積されたノウハウを困っている企業様にお伝えしていきたいなと思います。

いかに技術が進化しようとも、人と人とのコミュニケーションは無くなりません。
OCR技術をうまく活用しながら業務を効率化し、今まで入力にかかっていた人件費を他のことにまわすなど、人にしかできない仕事を大切に、お客様への新たな価値提供を続けて行けたらと思います。

 

 

LINE WORKS OCRの5つの導入利点

-手書き文字や傾き・かすれた文字など解像度の粗い画像からも、精度高く読み取れる
-人の目でも間違いやすい文字や記号を判別し、正しくデータ化
-自社サービスやシステムへ連携可能。自社に必要な形でOCR技術を実装
-データ入力作業にかかる時間・残業・人件費を大幅に削減
-ITと人を協業させることで、人は人にしかできない仕事に集中できる

 

製品に関する詳細はこちら →

※掲載している内容(製品名含む)、所属やお役職は取材を実施した2021年12月当時のものです。