チューリッヒ保険会社
製品・サービス
LINE WORKS AiCall
お話を伺った方
ビジネストランスフォーメンションオフィス シニアスペシャリスト 皆川 正幸氏

お客様をお待たせせず、適した対応窓口への スムーズなご案内をAIオペレータで実現

 

本事例のポイント

・傷害保険の契約窓口と、自動車保険の事故受付窓口対応へのLINE WORKS AiCallの導入
・ワンストップ国内開発のLINE WORKS AiCallで、導入後のシナリオ変更も柔軟に対応
・応答率の改善と、「TNPS調査」のスコアも向上で、業務効率と、顧客満足度向上を同時に実現

 

複数のチャネルを通じて、幅広い保険サービスを提供するチューリッヒ保険会社。
ダイレクトマーケティング手法で保険の提供をしているホールセール事業、インターネットや電話を通じて保険を提供しているダイレクト事業は、それぞれ契約窓口と事故受付窓口があり、4つのコンタクトセンターを複数拠点で運営しています。

同社では、傷害保険の契約窓口と自動車保険の事故受付窓口対応に、LINEが提供する電話対応AIサービス「LINE WORKS AiCall」を導入し、お客様へのスムーズなご案内を実現しています。
導入に至った背景、開発時エピソード、その後の効果でTNPS調査のスコアが向上した話も含めて、お伺いしました。

 

専門知識のトレーニングが必要・24/365が求められる保険業界

チューリッヒ保険といえば、インターネットでの問い合わせ導線が、かなり整備されている印象があるのですが、電話でのお問い合わせというのも、多くあるのでしょうか。

 

皆川さん :

はい。それぞれの窓口ではインターネット上での手続きもありますが、内容によっては、電話での問い合わせも多いです。契約窓口では、連休明けや、引っ越しに伴う、住所変更や車の変更の電話問い合わせが2月~4月にかけて多く、自動車保険では、事故というシーンにおいて、電話での問い合わせが圧倒的大半を占めるのが現状です。

契約窓口、自動車保険、それぞれ、お客様からの問い合わせ内容の特性や、そこに付随する御社にとっての課題はどの様なものがあるのでしょうか。

 

皆川さん :

契約窓口でのコンタクトセンタースタッフは、保険契約手続きという業務の特性上、専門知識のトレーニングを受けていないと契約手続きをする電話応対ができず、繁忙期だけ人材を増やすというのは、容易にはできないことです。
また、自動車保険においても、事故というシーンにおいての問い合わせは、圧倒的に電話での問い合わせが多く、迅速且つ丁寧な対応が24時間365日求められるシーンです。
ただ、この事故受付窓口に、お客様から契約関連のお問い合わせをいただくこともあり、その場合の適した窓口へのご案内というオペレーションが、現場では課題となっていました。

 

お客様をお待たせしない、適した窓口へのスムーズなご案内を実現するためにAI導入

チューリッヒ様は21年2月に、傷害保険の契約窓口での運用を開始し、その後、22年7月には自動車保険の事故受付窓口でもLINE WORKS AiCallの運用を開始しています。
まずは、21年2月に、傷害保険の契約窓口でのLINE WORKS AiCallを導入するきっかけになった、当時の背景について教えてください。

 

皆川さん :

契約窓口での課題は、連休明けの午前中や、引っ越しシーズンに伴う月での住所変更のお電話での問い合わせが集中し、お客様をお待たせしてしまうことでした。当社はお客様中心主義に基づいた『ケア』の精神を非常に重んじている会社です。電話をかけたまま、お客様をお待たせしてしまうことを解決したいと思い、LINE WORKS AiCallを使用して、コールバック予約を提供しました。

 

コールバック予約とは、電話が込み合っている際に、入電時のIVRアナウンスで、本日中のオペレータからのコールバックを予約できることを案内し、ここでのコールバック予約の予約情報をLINE WORKS AiCallが受付ける、といったものです。

この取り組みはお客様からご好評いただき、『どこのコールセンターも待ち時間が長いものだと思っていたが、お客様を待たせないこの仕組みは素晴らしい』とTwitter上でもツィートいただきました。

 

 

※LINE AiCall → LINE WORKS AiCall

お客様から実際のお声をSNSで投稿いただけるのは、嬉しいですね。22年7月には自動車保険の事故受付窓口での導入も、傷害保険の契約窓口での運用結果を受けて、導入!という形に至ったのでしょうか。

皆川さん :

自動車保険においては、21年2月にLINE公式アカウントを活用し、事故対応の進捗状況のご連絡サービスを既に、開始していました。この取り組み自体がお客様からご好評いただき、事故受付~事故対応まで一貫したLINEによるコミュニケーション手段を検討し、導入に至りました。

コミュニケーション導線を、LINEに集約されているのですね。自動車保険の事故受付窓口でのLINE WORKS AiCallの役割は、どういったものなのでしょうか。

皆川さん :

自動車保険の事故受付窓口では、事故以外の電話問い合わせが来てしまうという場面において、入電時にお客様から用件を伺い、用件に応じてお繋ぎする先を振り分け、適した窓口にご案内する、という振り分け機能の役割をLINE WORKS AiCallで実現するために導入しました。

 

お客様がお電話をする際も、LINE コールPlusと連携することで、LINE上で通話ができ、LINE WORKS AiCallで適した窓口へご案内し、初回受付後は、LINE公式アカウントを通じて、お客様に事故対応の進捗状況を連絡する、といった仕組みです。

お客様も普段、接点の多いLINE上でコミュニケーションが一貫して取れますし、LINE WORKS AiCallによる適切なナビゲーションで、同社の担当者が、お客様の必要とされる本来の業務に集中できる環境を整えることができたので、コンタクトセンターのスタッフからも好評の声をいただいています。

※LINE AiCall → LINE WORKS AiCall

 

国内開発拠点の強み。One teamで、よりよいサービスの提供を実現

21年2月に、傷害保険の契約窓口での導入の際、複数社検討されたとのことでしたが、その中でLINE WORKS AiCallを選んだ、決め手はどの様なものだったのでしょうか。

皆川さん :

LINE WORKS AiCallのデモを聞いた時に、非常に流暢な日本語を話していたこと。それと、当社が導入したいと思っていた繁忙期(21年2月~)の導入までに間に合わせる開発・導入スケジュールを組んでいただいたことですね。
国内に開発拠点があるからこその、スムーズな連携は実際の開発・導入の際にも生きました。

-LINE WORKS AiCallの国内での開発拠点が生きたというお話ですが、実際の開発導入の際、どの様な場面でそれを感じたのでしょうか。

 

皆川さん :

LINE WORKS AiCall導入直後に、契約窓口のお電話にて、お問い合わせをしてくださるシニアのお客様の喋る速度が、想定よりも少しゆっくりだということが分かりました。そこで即座に開発チームに連携し、シニア層をターゲットとしたユーザーテストを経て、音声認識の受付時間を適した長さに延長したところ、認識率が向上しました。

また、当初我々は、シニアのお客様に分かりやすいようにと、長く丁寧な説明でご案内するシナリオを組んでいましたが、 実はそれは逆効果で、短い会話でやり取りできるご案内のほうが、お客様にとって発話しやすく、その後のスムーズな会話につながる、 という知見を得て、シナリオも見直しました。

こうしたチューニングも、当社とLINE WORKS AiCallの開発チームと、One teamで密に連携できたことが、我々にとっても、よりよいサービスの提供につながっていったのではないかと思います。

 

「ケア」の精神と「イノベーション」の発想に基づいた、サービス提供を目指して

LINE WORKS AiCallを導入して、得られた結果や効果は、どのようなものがありましたでしょうか。

 

皆川さん :

LINE WORKS AiCallを導入して、応答率が改善したとともに、TNPS調査(お客様の利用経験に基づいた推奨意向を把握する、トランザクショナルNPS調査)のスコアが向上したことが何より嬉しく、非常に大切な結果だと思っています。

単に業務の効率化というこだけでなく、お客様の満足度も向上できたといことですね。そちらもふまえて今後の御社の展望も教えてください。

 

皆川さん :

当社の企業理念は、お客様中心主義と高い倫理観に立脚し、『ケア』の精神と『イノベーション』の発想に基づいたビジネス展開を行うことです。AIがオペレータの代行をすることで、本来の業務に担当者が集中し、よりきめ細かなサービス提供が行えます。

 

AIとオペレータが協業することで、お客様の期待を上回るサービスを今後も提供していきたいと思っています。 まだまだここで終わらずに、LINE公式アカウント含め、今後のマーケティング施策への連携も思案中ですので、より、お客様への『ケア』と『イノベーション』の提供を行っていければと考えています。

 

LINE WORKS AiCallの3つの導入理由

-お客様の音声を正しく聞き取る、高い音声認識の技術と、振り分け精度の高さ。
-流暢な日本語で、自然な応答を実現。
-ワンストップ国内開発で、導入後のシナリオ見直しもスムーズ。

 

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※掲載している内容(製品名含む)、所属やお役職は取材を実施した2022年9月当時のものです。