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スマホ一台で完結!サービス申し込み時の本人確認を、
オンラインで安心・スピーディに。
LINE PayにおけるeKYCの取り組み

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LINE Pay株式会社

サービス企画/室長 Kim Taekyung
サービス企画 木下航輔

  • 業種: モバイル送金・決済サービス
  • 導入製品: AI / LINE eKYC

掲載日:2021.04.08

※本文内の社名などは掲載日時点のものです

  • 課題

    • 郵送で行う本人確認でかかる時間とコストを削減したい

    • 本人確認が必要な各種サービスの申し込みに非対面・オンラインで対応したい

    • オペレーターの目視確認を減らし業務負担を減らしたい

    • 本人確認のリアルタイム化

  • 期待

    • お客様の手続きにかかる負荷の軽減

    • 安心でスピーディに行える本人確認

    • オペレーターの目視確認作業の軽減

    • 高い認識精度のAIを活用し、必要情報を的確に取得

  • 成果

    • 郵送手続きと比べ、低コストで早く、簡単で、安心なeKYCの実現

    • サービス提供開始までのスピードが飛躍的にアップ

    • AIの認識技術の正確さとUI/UX(お客様の使いやすさ)を両立

    • オペレーターの業務負担軽減

LINE Payとは?

LINEのモバイル送金・決済サービス「LINE Pay」。8,400万人の国内LINEユーザーのうち3,880万人が登録しており、簡単にチャージして、コンビニや飲食店などでお財布なしで支払いをすることができます。本人確認を行うと、支払い以外にも、LINE上でLINEのユーザー同士の送金や銀行振り込みも行うことができ、チャージ金額や決済金額の上限を変更することができます。LINE Pay株式会社は、モバイルペイメント事業と加盟店向けのマーケティング・販促サービス、2つの事業を主に展開しています。

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  • ただ導入するだけでは機能しない。eKYCのメリットを最大限に引き出すためにLINE Payがこだわったポイント

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    社会的にあらゆるサービスでオンライン化が進んでいる昨今。金融業界においても、窓口や電話を介さない、非対面でのサービスの申し込みが望まれるようになってきました。

    弊社も同様で、オンライン化を積極的に推進し、お客様へ便利なサービスを提供するためにも、eKYCを活用した本人確認の取り組みを検討する時期は業界内でも早かったと思います。

    そもそもeKYCとは、お客様が口座開設やサービスの申し込みなどをする際に、ご本人かを確認する一つの手段で、窓口へ行く必要なく、電話での受け答えや郵送物のやりとりをしなくても、オンラインで本人確認手続きを完結できる、非常に便利な手段だと言われています。
    eKYC以前の本人確認手続きは郵送による本人確認が主流で、「紙の時代」と呼ばれていました。

    郵送とeKYCの違い

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    Webから申し込みをした場合でも、書類審査へと切り替わり、結果は郵送で通知するという流れが一般的で、受領確認なども必要なので、企業にとっては時間とコストがかかるものでした。お客様にとっても、待っている間ヤキモキし、待ち時間が長いという状況を招いていたため、こういった課題を解決したいと思っていました。

    手段別の課題比較 まとめ

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    表はスライドできます

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    手段別の課題比較 まとめ

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    私たちの親会社であるLINE株式会社は、リアルタイムでのコミュニケーションを実現してきた会社です。そのグループ会社として、LINE Payでも申し込みからサービス開始へのタイムラグを、限りなくリアルタイムに近づけていきたいと考えていました。郵送による本人確認からeKYCに一本化することで、お客様にとってストレスのないサービスになるのではと考え、LINE CLOVAの導入を決めました。

    とても便利なeKYCですが、ただ導入するだけで機能するものではありません。そこにこそ、LINE CLOVAのAI技術を導入した理由があります。というのも、eKYCのメリットを最大限を引き出すには、「正確さ」と「UI/UX」の2つのポイントの両立が必要です。導入を進めるにあたり、その2つのポイントに特にこだわり、検討をしました。

    1.「正確さ」・・・ユーザーはスマホ越しに本人確認を行うので、必要情報を的確に取得するためのAIの認識技術が不可欠。必要情報を的確に取得し、スムーズな手続きを行う。
    2.「UI/UX」・・・このような技術はお客様にとってはまだ見慣れないものでもあるので、わかりやすさが必須要件。不快、不審を与えず、離脱を防ぎ、提出書類の不備を予防。

    LINE CLOVAは私たちが必要であったAIをすべて自社開発しているとのことで、お客様の満足度にこだわった開発が魅力でした。パッケージされて提供されるものではなく、活用していく中でPDCAを回し、さらに高いサービスを開発し続けられるところにメリットを感じました。

  • 悪条件下で撮影された画像も認識!オペレーターの目視確認を削減できたLINE CLOVAの認識技術

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    私は10年以上金融業界一筋でやってきましたが、一般的な口座開設申込のオペレーションの歴史を振り返ると、一番最初はお客様に紙の申込書を書いて送っていただくことから始まっていました。そこから、それをWeb化することから始め、その後、今でいうアプリのようなものを使って、身分証明書の写真・データなどを金融機関宛に送る仕組みを開発しました。しかし、当時はガラケーの時代。撮影して送っていただく写真・データの画質が荒く、情報の認識・取得が十分にできない状態でした。

    お客様に撮影していただいた写真が反射やピンボケしていることも珍しくなく、多くの申込内容が確認できず不備となっておりました。お客様にとっても再度送り直していただく手間がかかること、それに対応するオペレーターの業務負担など非効率な部分も多く、また、お客様のサービス開始も結果的に遅れてしまうことから、「画像データを送る仕組み自体やめてしまおう」と検討にもなったほどです。

    それから数年で技術が発展し、スマホの登場によって送っていただく画像の画質が圧倒的に向上したことで、画像データがより確認・判定できるようになり、お客さまにとっても、業務にとっても、簡易的・効率的になりました。それでも、審査難しいレベルのものが一定数残っていましたが、現在は、LINE CLOVAの技術を利用させていただくことで、更に品質の高い画像・データを取得できるようになりました。

    どうしてもお客様に撮影していただくことが前提のため、お客様の撮影される環境や撮影スキルによって、斜めになったり少しピンボケしていたりすることがあります。そういった画像の読み取りは、AI技術の認識率によって認識できる割合が変わってきますが、想像以上の認識率で、オペレーターの目視確認作業を大幅に削減することができています。

  • AI技術の長所とユーザビリティの有効的な組み合わせで、お客様の使い心地を追求

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    導入にあたり特に注力したのが、「身分証の厚みの撮影」と「同一人物かを判定する技術」です。より良いサービスを提供し、業務負担の削減をするため、LINE CLOVAには高い要望を伝えてきました。

    「身分証の厚みを撮影する」という工程は、撮影する身分証が本物のカードであるかの確認のために行います。審査を行う側としては、当たり前に必要なことなのですが、この必要性がお客様にはなかなか伝わらず、審査基準に達する画像を送っていただくことが難しい状況でした。

    しかし、LINE CLOVAの身分証の角度や形状を検出する技術を使い、わかりやすいUI/UXの中で撮影を促すことで、お客様には迷いなく撮影していただけるようになりました。厚みを撮影するためには身分証の角度をつけて撮影いただくことになるのですが、その場合でも文字が読み取れるよう、LINE CLOVAの開発チームに工夫していただきました。

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    2つめは「同一人物かを判定する技術」、いわゆる顔の撮影です。指定された枠内に顔を映すことで、先に提出した身分証と一致するかを自動で認識します。この工程は認識精度が肝となり、本人拒否率や他人受け入れ率など、非常に厳しい水準を求める部分です。

    また、正面だけではなく、「右を向いて」・「下を向いて」などポーズを指定して撮影していただく際、その動きを認識するだけでなく、自動で撮影するところにも、LINE CLOVAの技術を利用しています。これにはユーザビリティを考えた工夫が凝らされており、横顔を撮影する場合、お客様ご自身ではシャッターボタンが押しにくいのではとの気付きから、お客様の使い心地を考え、搭載していただいた機能です。

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    これらの工程を一つひとつオペレーターが目視で確認していきますと、なかなかの業務になってしまいます。自動検出して自動で判断してくれることは、業務オペレーターとしても大変助かっているとの声を聞いています。

  • LINE内での本人確認をプラットフォーム化し、目指すは本人確認審査の全自動化

    金融サービスの提供側における”当たり前”と、一般のお客様の”当たり前”には、まだまだ溝があり、改善できる部分が多くあると考えています。サービスをご利用いただく際に、個人情報をはじめ、さまざまな情報を入力いただくことや、顔写真や身分証を撮影し提出していただくことも、負荷の高い作業だと思います。こういったペインポイントをなくしていくことが、今後の目標です。

    直近の構想では、LINE内での本人確認をプラットフォーム化することを目指します。
    金融サービスに限らず、LINE内にはさまざまなサービスがあり、本人確認が必要になるタイミングは多々あります。一度本人確認をするだけで、LINE内のあらゆるサービスを一括で利用することができれば、お客様の負荷もかなり減るはずだと考えています。

    また、KYCに関する業界全体の課題として、契約済みの方への継続的な本人確認・属性情報の整備があります。LINE CLOVAでLINEを活用した継続的な本人確認・属性情報の整備を行う仕組みを開発中と聞いているので、心待ちにしていますが、最終的には、本人確認の審査などを全自動で行うことを実現していきたいと思います。

    LINEのサービスにおいて、リアルタイムをどれだけ追求できるか?お客様がサービスを申し込んだ直後に、利用したいサービスが使える状況は、今の技術力であれば実現できるはずです。

    時代に求められているeKYCを、ユーザーありきのサービスとして提供していくために、LINE CLOVAの高い優れた技術を利用して、本人確認審査の自動化を進めていきます。

LINE eKYCの5つの導入利点

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    高い認識精度のAIを活用し、必要情報を的確に取得

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    郵送による本人確認でかかっていた時間とコストを削減

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    非対面でリアルタイムにスマホだけで完結するオンライン本人確認を実現

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    オペレータの目視確認を減らし、手入力・確認・修正時間の短縮

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    手間のかからない本人確認を実現し、ユーザーへ快適なサービスを提供

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